最近の書籍からみる、脇見恐怖症の最新事情

今日、久々に脇見恐怖症関連の書籍を探しに新宿紀伊国屋に行ってきたので、気付いたことをメモします。

新宿紀伊国屋は、大型の書店で学術系の本も揃っているので、定期的に精神医学関連の棚をチェックしています。今回も、関連しそうな書籍を端から端まで全部手に取って見てみました。最近出版されている書籍のかなりの部分をカバーできてるはずと思います。

結論としては、脇見恐怖症に関する内容は全くありませんでした。自己視線恐怖症に関しては、対人恐怖症や視線恐怖症と一緒に触れられることがあります。といってもせいぜい一・二行で、「自分の視線が他人に危害を加えることを恐れる場合もある」といった程度のことがサラっと書いてあるだけです。それ以上の詳しい解説はまったくありません。何年もこういったやり方で定期的に書籍を調べてますが、残念ながら脇見恐怖症に関するものは増えていません。

脇見恐怖症に関係のある、神経症、対人恐怖症、森田療法に関する書籍も少しずつ減っているように思います。逆に、社会不安障害や認知行動療法をうたった書籍が増えています。

神経症という言葉は、もともと概念がかなり曖昧だし、現実的にあまり使われなくなっているので、仕方ないのかもしれません。

社会不安障害(SAD,Social Anxiety Disorder)は、対人恐怖症の代わりによく使われるようになっています。意味としてはほぼ同じで、日本と海外でのラベルの付け方の違いではないでしょうか。

社会不安障害は、症状が浅いうちは、人前に出て失敗したり、批判されることに不安感を感じるという単純でわかりやすい症状です。日本や韓国には昔から多く見られたようだし、欧米でも人前に出てスピーチのが苦手な人も多いようです。社会的な場面で失敗して評価を下げられたくない気持ちが強いのではないでしょうか。

同じ社会不安障害でも、人によって不安に思うことや症状の出方は異なります。その場の空気や対人関係に配慮し過ぎる気持ちが強過ぎて発症する場合もあります。そのような人は、自分のせいで他人を嫌な気持ちにさせてしまわないか、場の雰囲気を怖してしまわないかといったことを恐れる、加害恐怖症の側面があります。重い視線恐怖症や自己臭恐怖症などのように、加害恐怖の妄想が発展して重症化していく傾向もあります。脇見恐怖症も、加害恐怖という概念を使わないと理解できないように思います。

森田療法は、古めかしくて素直に理解しにくい療法だし、認知行動療法などの新しい心理療法がたくさん出てきているため、興味を持つ人が減っているのかもしれません。

脇見恐怖症をとりまく動向にはとても興味があるので、今後も定期的に書店に行こうと思います。

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