今、脇見恐怖症に悩んでいる方へのメッセージ

この記事は、今まさに脇見恐怖症に悩んでいる方へのメッセージです。

このブログは連絡先を公開しているので、脇見恐怖症に悩んでいる方から時々メールを頂きます。

皆それぞれ置かれた環境は違いますが、悩んでいることは共通しています。

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「どうやったら脇見恐怖が治るのか?」と考え続けても、脇見恐怖は治らない

普段、脇見恐怖症に苦しむ方と話したり、インターネット上の書きこみを見たりしているとわかるのですが、脇見恐怖症の方が最も多く発する質問が、「どうやったら脇見恐怖が治るのか?」です。

今まさに悩んでいるのだから当たり前と言えば当たり前ですが、私も、同じことを考え続けて何年もずっと苦しんだ経験があるので、その心境は痛いほどよくわかります。今でも当時のことを思い出すと、胸がギュっと締め付けられるような思いがします。

でも、当時、頭が擦り切れるほど「どうやったら脇見恐怖が治るのか?」と考えても、答えは出ませんでした。そして、答えが出ないままいつの間にか症状が軽快して、現在に至っています。

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仏教の開祖・釈迦(ゴータマ・シッダールタ)の教えから、脇見恐怖症を考える

私は、脇見恐怖症への理解を深める上で、仏教が大きな参考になると思っています。

仏教は、「内面的な苦悩につきまとわれたとき、人はどうすればいいのか?」「どうすれば苦悩から解放され、心の平安を手に入れることができるのか?」といった、人間の心の普遍的な問題をテーマにしてきました。

こういった問題はまさに、脇見恐怖症に陥った人が直面することではないでしょうか。

脇見恐怖症を含む、神経症全般の治療として定番の「森田療法」も、その考え方や治療方法には、仏教の影響が見られます。

私も仏教については以前から興味があり、いくつか本も読んできました。特によく読んだのは、仏教学の第一人者とされる中村元や、日本の禅文化を海外に広めた鈴木大拙などの著作です。浄土真宗を開祖した親鸞の「歎異抄」を始めとして、仏教書の原典もいくつか読みました。

そうやって仏教関連の書籍を読んでいると、思わずはっとする気付きを得られることも多いですが、仏教の宗派や解釈の違いが非常に複雑なため、ディテールに入り込んでしまうときりがなくなってしまいます。

そんな中、近年ベストセラーになった、ユヴァル・ノア・ハラリ著「サピエンス全史」が、仏教の開祖とされる釈迦(ゴータマ・シッダールタ)の思想の本質をわかりやすくまとめていました。著者はイスラエルの歴史学者ですが、仏教を非常に客観的な視点で理解しようと努めたためか、意外にも本質をとてもわかりやすく、的確に説明しているように思いました。ちょっと長くなりますが以下に引用します。

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脇見恐怖症が発症してから完治するまでの体験

脇見恐怖症が完治するまでのことを書きたいと思います。

私は何年も脇見恐怖症の症状に悩んだ後に、また何年もかけて症状が和らぎ、少しずつ消えていきました。具体的には、小学校6年から20歳頃まで、つまり10代のほとんどを脇見恐怖症の嵐の中で過ごしました。それから10年、20代いっぱいかけて、少しずつ治っていきました。

脇見恐怖症になったきっかけは、クラスの斜め前に座っている女子から、「こっちを見てる」と言われて、自分の視線に対する意識が芽生えたことです。言われるまでは何も意識していなかったのに、陰口が偶然耳に入ったことで、本当に見てるんだろうか?自分の視線は何かおかしいところがあるのだろうか?と考え始めてしまい、そこから底なし沼はまったように症状が深まっていきました。

脇見恐怖について悩めば悩むほど、自分なりの対策を考えたり実践したりすればするほど、ますます症状は悪化していきました。

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脇見恐怖症を克服した当ブログ管理人の自己紹介

私(当ブログ管理人)の自己紹介をしたいと思います。

脇見恐怖症に苦しんだ時代から克服まで

私は北陸地方の出身で、現在は東京都内に住んでいる30代です。

私は小学校の終わりから20代まで、ずっと脇見恐怖症に苦しみました。

学校の教室に居ると他人が視界に入るから、教室では全く目を開けずに過ごしました。学校で勉強できなかったので、家に帰ってから一人でやりました。廊下や街を歩いてるときも脇に来る人が気になったし、自宅でも家族が視界に入るから居間に居れなくなり、自分に部屋にこもりました。友達との交流が無くなり、家族を含めて全く人と関われなくなり、犯罪者のように他人から逃げて生活をしてました。症状が治るイメージを全く持てず、こんな悲惨な人生がずっと続くのだと思いながら生きていました。

苦しんだ時代のことについては、「脇見恐怖症に苦しんだ半生」に詳しく書いています。

でも、数年単位の時間を経て少しずつ症状が緩和して、今はほとんど気にならなくなりました。30代で結婚して、仕事も順調で楽しくやっています。大人数の空間はあまり好きではないけど十分耐えられるし、人前でしゃべったり、大勢の人と交流することもよくあります。以前は自分がこんな生活を送れるようになるとは全く想像できなかったです。

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脇見恐怖症の海外事情 ~海外にも脇見恐怖症に苦しむ人が大勢いる~

最近、海外(英語圏)でも、自己視線恐怖症や脇見恐怖症のような症状があることがわかってきました。

明らかに脇見恐怖症と同一の症状を訴えるWebサイトが開設されていたり、そのサイトに同様の悩みを抱える人がネットで書き込みをしたりしているのが見つかって、各所で話題になっています。

今まで、対人恐怖症(≒Social Anxiety Disorder,SAD)は世界中で認めらるけど、自己視線恐怖症や脇見恐怖症のような深みにはまった症状は、日本にしか存在しないと思っていました。日本国内ですらほとんど情報が無いのだから、海外の情報などなおさらわかるはずもなく、仕方ない面もありました。

でも、それは大きな間違いだったようです。インターネット上で、”周辺視野が気になる”、”視界の両脇が気になる”、”周りの人が見えすぎてしまう”、”他人に違和感を与えている”といった症状を訴えるている人が米国、イギリス、デンマークなど世界各国に存在します。米国の心理学者が、このような症状について解説している記事もあります。

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脇見恐怖症に苦しんだ半生 ~脇見恐怖症の発症と深刻化~

この記事は、私(当ブログ管理人)の、数年間に渡る脇見恐怖症の体験談です。

何をきかっけに脇見恐怖症を発症したのか、脇見恐怖症と共にどんな人生を送ってきたのかを綴っています。

※※

私は、小学の頃は明るくて活発な、普通の子供だったように思います。友達もたくさん居て、毎日一緒に外で遊んだり、テレビゲームをしたりして過ごしていました。生き物の本が好きで、学校の図書館にあった「ファーブル昆虫記」とか「シートン動物記」をたくさん読みました。夏休みの自由研究は毎年昆虫採集をして、色々な種類のクワガタムシとかカミキリムシなどを採っていた記憶があります。勉強もかなり好きな方で、特に算数は人一倍頑張っていた気がします。

この頃はまだ精神的な問題は出てきていませんでしたが、後に脇見恐怖に陥っていく素地を示すようなものが既にありました。

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脇見恐怖症に関する記載のある2冊の精神医学事典を発見

最近、脇見恐怖症に関する文献を探すために、東京都立中央図書館に初めて行ってきました。

中央図書館は蔵書数がとても多く、期待が強かったのですが、幸いにして脇見恐怖症について記載の精神医学事典を2冊発見しました。どちらも「視線恐怖」の項目の中に、脇見恐怖症のことが書いてありました。以下に引用します。

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内沼幸雄「対人恐怖の人間学―恥・罪・善悪の彼岸」は、脇見恐怖症を早く取り上げた貴重な文献

昔、「対人恐怖の人間学―恥・罪・善悪の彼岸」(http://www.amazon.co.jp/dp/B000J8WWMW/)という本を読んで、脇見恐怖症の症例を生々しく書かれていて驚いたことがあります。とても古い本ですが、このような書籍に出会ったのは初めてでした。

著者は、内沼幸雄さんという精神科医で、対人恐怖症研究の第一人者の方です。

最近、ふともう一度読んでみたいと思い、古本を購入して再読ました。

この本には、はっきり「脇見恐怖」という言葉が使われており、他にも「横恐怖」「横目恐怖」といった言い方も出てきます。「横恐怖」も「横目恐怖」も、症状で苦しんだ人だけが(そう、そういうことなんだよね)と深く理解できる、リアルティのある表現です。

紹介されている症例も豊富で、脇見恐怖症の苦痛を訴える方が大勢登場します。以下で一部引用します。心にグサグサと刺さるような表現が続きます。

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最近の書籍からみる、脇見恐怖症の最新事情

今日、久々に脇見恐怖症関連の書籍を探しに新宿紀伊国屋に行ってきたので、気付いたことをメモします。

新宿紀伊国屋は、大型の書店で学術系の本も揃っているので、定期的に精神医学関連の棚をチェックしています。今回も、関連しそうな書籍を端から端まで全部手に取って見てみました。最近出版されている書籍のかなりの部分をカバーできてるはずと思います。

結論としては、脇見恐怖症に関する内容は全くありませんでした。自己視線恐怖症に関しては、対人恐怖症や視線恐怖症と一緒に触れられることがあります。といってもせいぜい一・二行で、「自分の視線が他人に危害を加えることを恐れる場合もある」といった程度のことがサラっと書いてあるだけです。それ以上の詳しい解説はまったくありません。何年もこういったやり方で定期的に書籍を調べてますが、残念ながら脇見恐怖症に関するものは増えていません。

脇見恐怖症に関係のある、神経症、対人恐怖症、森田療法に関する書籍も少しずつ減っているように思います。逆に、社会不安障害や認知行動療法をうたった書籍が増えています。

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